お笑い原案②

吐息が荒くなり、心臓の鼓動が高まる

そう、口付けが間近に迫ったその瞬間ーー

 

緊急地震速報です」

 

A「何!?地震!?こうしちゃいられない!!」

(Bを弾き飛ばす)

B「えっちょっ」

 

A「何をぼさっとしてるんだ!!物や棚の倒壊に配慮しながらまずは隠れろ!!次に重視するのは靴だ!!ここは海岸沿いだから津波も早い、名残惜しいがスマホだけ持って厚着して逃げるぞ!!」

B「あ、はい」

 

A「くそっ!やはり、大陸プレートの事故現場のような場所を選んだのが間違いだったのか…!」

B「(じゃあ海外いけよ)」

 

A「これまでの歴史で火災や家の倒壊、津波など様々な二次災害が起こってきているが、今回も何が起こるか分からない。余裕を持って逃げるぞ」

B「うん (こいつやけに詳しいな)」

 

A「だがこの揺れてる時間ももったいないな… ソシャゲのチェックインとクエストをクリアしつつ、SNSで呟くか…」

B「いや自分の身、守れよ」

 


 

俺は今日、とある女子から体育館に呼び出された。

これはやはり、あれなのか…!?あれなのか…!?

 

A「Bくん、来てくれてありがとう」

B「うん」

 

A「実は言っておきたいことがあって… でも人前では言いにくくて…」

B「(これは確定かな)」

 

A「実は私… Super-spreadersなの…」

B「えっ」

 

A「あ、単数だからSuper-spreader…かな」

B「そこじゃねぇよ」

 

A「ここ1週間、致死率9割弱の病気を学校にばら撒いてきたんだけど… これって大丈夫かな…?」

B「大丈夫な訳ねぇだろ」

 

A「私は耐性があるから平気なんだけど… 皆はどうかな?」

B「えぇ…」

 

緩急で笑いを生むやつ